きのこ狩り
趣季庵
き‐の‐こ【×茸/×蕈/▽菌】
《「木の子」の意》菌類のうち、顕著な子実体(しじつたい)を形成するもの。大部分は担子菌類に、一部は子嚢(しのう)菌類に属する。ふつう傘状をなし、山野の樹陰や朽ち木などに生じる。食用となるマツタケ・シイタケ・シメジなどと、有毒なテングタケ・ツキヨタケなどがある。くさびら。たけ。《季 秋》「道かはす人の背籠や—にほふ/秋桜子」
11月も終わろうとする頃にきのこ狩りに誘われた。
チッチッチッ(宍戸錠風に)きのこ狩りを嘗めてはいけない。
小高い丘、もしくは森の中へ少し入ったところに
「あっ、こんなところにキノコが・・・」
「あっ、本当だ、ほらほらこっちにもあるよ」
なんて風景を想像した人・・・遭難しますよ。(笑)
私は学生の頃キノコ狩りに誘われて、京都大学芦生研究林へ連れて行かれ散々な目にあったことがあるから知っているのです。
でも今回は比較的楽なコースで楽しめました。
心配していた天気も何とか持ちこたえてくれ、車で上山高原約1200mへ到着。
寒さ対策に熊避けの鈴、お弁当にお茶、籠を片手に足下はトレッキングシューズを用意していたのですが、すかさず長靴へ変更。
ここから遊歩道をテクテクと・・・しばらくすると目の前にブナの原生林が広がりました。
そうここが本日の目的地、ここでいよいよキノコ狩りのスタートです。
しかしキノコには危険が一杯、ここはハンターN氏の指示の元キノコを探していきます。
「倒木もしくは立ち枯れした木を探せ」との指示を仰ぎ、先ずお目にかかったのは早くもエース登場「なめこ」(モエギタケ科スギタケ属)続いてその姿が何とも愛らしい「クリタケ」(ハラタケ目モエギタケ科モエギタケ亜科クリタケ属)。
続いて現れましたるは、「ムキタケ」(キシメジ科ワサビタケ属)鍋物、すき焼きなどによくあいますが、気をつけて食べないとつるりと飲み込んでしまい、ヤケドをすることもあり、別名「ノドヤキ」と呼ばれるキノコです。
しばらく歩くと何とも甘い香りが漂ってきて、あたりを探すと「ブナハリタケ」(エゾハリタケ科ブナハリタケ属)。
こうして山を沢沿いに歩き回り大量の収穫にニンマリと山を後にしました。
山には画像のように根の部分から倒れている木や、途中から裂けてしまっている木とか、立ち枯れをしている木とか色々ありました。
勿論それらがなければキノコ狩りが成立しないのですが、自然の厳しさと山の大切さを実感することの出来る一日となりました。
勿論このように植林を行い山を守ろうとする事は行われているようです。こうして食物連鎖を整えて共生していきたいものです。
鴨鍋
趣季庵
かも【×鴨】
カモ目カモ科の鳥類のうち、雁に比べて体が小さく、首があまり長くなく、冬羽(繁殖羽)では雄と雌で色彩が異なるものをいう(カルガモのようにほとんど差がないものもある)。分類学上のまとまった群ではない。日本では主にカルガモ、オシドリなどが通年生息し、全国の河川や湖などで見られる。本邦では多くが冬鳥であるため、冬季にはマガモ、コガモ、オナガガモ、スズガモなど多種が見られる。
食用ともされ鍋やすき焼きにすると美味(ただし、「鴨肉」と呼ばれるものの、実際にはアイガモが多い)なものも多いが、臭みが多く全く食用に供されないものもいる。狩猟してよい種と期間・地域・猟具は鳥獣保護法に定められている。鴨鍋は現在ではネギとともに煮ることが多いが、江戸期においてはセリが鴨の相手として好適とされていた。
キノコ狩りから帰ってその日にみんなでワイワイと食したかったのですが、どうしてもメンバーの都合が合わず、後日となりましたが、その日は各々が家で山の恵みを楽しみました。
そしていよいよみんなで鍋パーティーの日。
ハンターN氏が鴨を用意してくださるとのことで、後はみんなで手分けをして食材を用意、因みに尚さんはネギを焼き、豆腐を調達していました。
先ずは鍋の準備をしながら、I氏特製の肉団子を炭火で軽く炙り、香ばしさを足しポン酢で頂きながら乾杯のビールを。
趣季庵、主の奥方様は、いつも訪れるたびに色々な料理やデザートをご馳走してくださいます。ちょっと箸休めの小鉢をば・・・。
こちらが今回主役のキノコ様と鴨様です。(*^^)v
キノコは勿論先日山で採ってきたものです。鴨はあらかじめローストしてありますが、今回はカルガモと真鴨です。
この時期(11月下旬から12月)はカルガモの方が渡来してきたばかりの真鴨より脂がのっていて美味しいそうです。
勿論スープは鴨の鶏ガラで採ったものですから、抜群に美味しいのです。拍子切りした野菜などを入れ、たっぷりのキノコを入れ一煮立ちすれば、『特製キノコたっぷり鴨鍋』の完成です。
野趣溢れるその味はもう言葉にならないくらい美味しいのです。ましてや山に入り自分の手で採ってきたキノコ入りですからね。
この頃にはもうすっかり日本酒に移行してまして色々な酒の飲み比べなどもしながらピッチが上がっていき、このコラムの賢明な読者の方ならお気づきかと思いますが、、、(-。-;)
鴨鍋の仕上げと言えばやはり”蕎麦”、ましてやここは”そば所出石”ですよ!!
湖月堂内堀店さんご夫婦により劣悪環境の茹で場で素早くゆであげられる生蕎麦。少し堅めに茹で上げ冷水でしめ、鴨鍋の中にいれ熱を加えれば、絶品鴨蕎麦の出来上がり!ズズズーと音を立て啜り上げれば、極楽極楽〜〜〜〜。
そう極楽極楽・・・そう・・極・・ら・・・く・・・(-_-)zzz
そうしていつものごとく夢の中へ誘い込まれた私です。…>_<…